本文へスキップ

材料組織学研究室(木塚研究室)は、電子顕微鏡法をもとに金属、セラミックス、半導体、複合材料を開発している研究室です。

筑波大学

研究室配属を希望する人へRECRUIT

私たちの研究室は、本学に2002年に開設された材料開発の実験研究室です。装置を自ら設計・製作して実験手法を確立するところから始め、それを最先端材料に応用し、材料組織と物性を研究しています。開設より毎年定員数の4年生が入室してきました。ほとんどの4年生は大学院修士課程に進学しています。大学院や職員では、筑波大学以外にも、大阪大学、宮崎大学、マドリード大、成蹊大学、茨城大学、東京理科大(3名)、東京学芸大、四川交通大の出身者が入室して卒業・修了し、有名な企業や大学・研究所に就職しました。            

卒業・修了後の進路 − 就職と進学

前項で述べたように、本研究室に入室したほとんどの4年生は、本学の大学院修士課程(数理物質科学研究科物性・分子工学専攻)に進学しています。修士課程修了後は、材料技術系の大手企業や著名な研究所に就職しています。博士課程に進学した人は博士号を取得して「博士」となり、その後は大学や物質研究関係の研究所や企業に就職しています。主な就職先は、以下の通りです。

(企業)
日本製鉄(新日鉄住金)(3名)、トヨタ自動車、日野自動車(2名)、豊田自動織機、INAX、横河電機、太陽誘電、富士重工(3名)、中部電力、千代田化工、双葉電子工業、グルーブズ、エリオニクス、日産、プレナス、神戸製鋼、ジェイテクト、JR東日本、日本エー・エス・エム、キトー、サンケイエンジニアリング、日本発条、ミツトヨ、クアーズテック、リケン、JX金属、日立ハイテクノロジーズ、YKK AP、サーモス、日立パワーソリューションズ、フューチャーアーキテクトなど
(※研究活動に関係する製鉄、材料、電気関係の他、なぜか運輸・輸送関係(自動車メーカー等)が多い)

(大学・研究所・公務員)
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、材料科学技術振興財団、物質・材料研究機構、鳥取県産業技術センター、筑波大学、東京大学、東京工業大学、茨城県庁など

※2012年に大学院研究科全体の就職委員長を担当しました。就職相談・進路相談等は大丈夫です。十分な就活対策をしています。

研究室活動への参加

研究室に配属されてからの活動は、それまでの講義中心の生活から大きく変わります。卒論・修論の研究課題を選択し、実験、ゼミ、および研究成果の発表を、数年単位で継続していきます。この活動の変化は、高校から大学へ入学したときよりも大きなものです。研究室に配属した後は、まず、みなさんにこの変化に徐々に慣れてもらって、研究室における活動、卒論・修論研究がどのようなものかを理解するところから始めています。

卒研・修論研究課題の選択

研究室活動の目的は、最先端科学に関わる卒論・修論研究に携わり、それによって、みなさんの将来を切り拓く研究の基礎能力を培うことにあります。毎年、本研究室では、いくつかの研究課題を用意して、みなさんの興味と適性を考慮し、話し合って課題を選択しています。なお、こちらで用意した課題以外の研究を希望されるときには、配属前に相談してください。(本研究室の研究課題の項を参照してください)。


修士・博士論文

実験

卒研・修論等の研究室活動の大きな特徴は、一つの研究課題に関わる実験に年単位で取り組むことです。本研究室の実験では、みなさんがアイデアを出して、図面を起こし、加工し機器を製作します。ねじ穴をボール盤で開けて、ロッドを旋盤で削り、溝をフライスで掘り、真空部品をつなぎ、電子回路を半田付けし、ソフトウエアをプログラミングして、実験装置をはじめから組み上げます。ときには、厳重なチェックをすり抜けて、予想外のものができあがり、本人も周囲も驚くことになりますが... とにかく、装置を作って、次に実験方法の手順まで考え出して、材料作製と電子顕微鏡観察を始めます。最終的には、別項で紹介した様々な最先端材料を、みなさんそれぞれが作製し、組織観察と解析を行います。4年生の配属時、こうした実験項目は、それまでの講義では、ほとんど学習していないことばかりです。しかし、本研究室では、みなさんそれぞれの準備段階に応じて、無理のない学習計画をたて、支援できるようにしていますので、卒業するころには、全ての実験項目をみなさん自身でできるようになってい ます。ですから、まず、これまでに体験してこなかった最先端科学の実験を、安心して楽しんでください。

ゼミ

最先端科学に関わる卒論・修論研究を行うための基礎を、学術論文、総説や専門書をもとに学びます。ゼミの形式は、こうした文献をみなさんが紹介し議論していきます。また、ある課題を決めて、それについて調査結果を報告していきます。こうした発表と議論を継続して、物理現象と科学技術に関わる用語と表現を学び、質疑応答ができるようにしていきます。

研究成果の発表

科学に没頭する研究生活を味わっていくうちに、成果は自然にでてきます。そうした成果は、応用物理学会、日本物理学会、日本金属学会をはじめとする国内学会学術講演会や、工学に関わる国際会議で発表できるほどになります。ですから、本研究室に配属された学生は、研究成果を、大学院生と一緒に国内外を旅行して、自ら発表しています。国際会議では、英語で口頭発表する機会もよく巡ってきます。こうした発表は簡単なものではありませんが、ゼミ等で徐々に発表の技能は身についていきますので心配することはありません。


国際学術会議における英語口頭発表

本研究室における活動方針

前述のように、本研究室では、研究手法の開発から物質研究まで、物質科学・測定技術の基礎と応用に関わる幅広い学習をして、英語口頭発表ができる発表技能とコミニュケーション能力を体得します。したがって、修士修了後に、材料・技術系の職種につく場合は、本研究室で学んだこうしたことがそのまま役に立ちます。さらに、本研究室では、卒業・修了後、どのような職場にいても、将来の礎となる研究・開発の基礎知識と手法論、つまり、研究の基礎能力が身についていきます。本研究室における材料研究に携わることで、言い換えれば、卒業・修了研究課題を題材として、研究の基礎能力を学び、将来職場で起きる様々問題にも対処できる科学者・技術者の素養と能力を、みなさんが身につけられるような環境を提供しています。

おわりに

研究室志望の動機や関心は、「希望する就職につなげたい」、「就職後の職場で役に立つ技術を身につけたい」、「最先端技術を体験したい」、「ベンチャー企業を立ち上げたい」、「新しい科学の世界をのぞきたい」、など、みなさん様々かと思います。研究手法の開発から物質研究まで幅広く行う本研究室は、みなさんの希望や期待にも十分応えられ、充実感あふれる活動を提供できるようになっています。


バナースペース

材料組織学研究室(木塚研究室)

〒305-8573
茨城県つくば市天王台1-1-1

筑波大学 数理物質系 物質工学域