稲葉　里奈 RINA INABA ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 数理物質科学研究科　 物性・分子専攻　 博士前期課程：平成20年度卒 出身高校：静岡県立下田北高等学校 　研究テーマ 自己組織化単分子膜の電気化学的還元脱離を利用した細胞組織体の形成 　近年、多様な臓器細胞や万能細胞などから組織を作り、欠損した臓器や組織の治療を行う再生医療と呼ばれる新しい治療法が注目されています。この治療法は、ドナー不足のため行き詰まりを見せている組織・臓器移植の代替法として、またこれからの高齢化社会のQOLを支える新しい医療技術です。この治療法の実現には、シャーレ上で生体組織を構築する技術、さらにその組織をダメージを与えることなく回収する技術が必要となります。本研究ではアルカンチオール自己組織化単分子膜の電気化学的脱離反応を利用し、このような再生医療の基盤技術となる組織構築・回収法の開発をおこなっています。 　研究業績 　学会発表など （１）福田淳二、稲葉里奈、高橋晋太郎、鈴木博章、細胞チップの開発―肝細胞スフェロイドのマイクロアレイ構築―、第11回つくばバイオマテリアル研究会、物質材料研究機構、2006年11月 （２）稲葉里奈、鈴木博章、福田淳二、電気化学的還元脱離反応を利用した構築細胞組織の非侵襲回収技術、シンポジウム「細胞チップの最前線」、産業技術総合研究所、2007年7月 （３）稲葉里奈、高橋晋太郎、鈴木博章、福田淳二、電気化学的還元脱離反応を利用した細胞組織の一括回収技術、化学工学会第39回秋季大会、北海道大学、2007年9月 （４）福田淳二、稲葉里奈、瀬戸祐希、鈴木博章、電気化学的原理に基づくティッシュ・エンジニアリング、第7回日本再生医療学会、名古屋国際会議場、2008年3月 （５）R. Inaba, H. Suzuki, J. Fukuda、Engineering Two- and Three-dimensional Cellular Aggregates by Electrochemical Reaction、2008 MRS Fall Meeting、DD2.7、Boston, USA、Dec. 2008 （６）R. Inaba, A. Khademhosseini, H. Suzuki, J. Fukuda, Electrochemical Desorption of Self-Assembled Monolayers for Engineering Cellular Tissues, Biomaterials, 30(21), pp. 3573-9 (2009) （７）Y. Seto, R. Inaba, T. Okuyama, F. Sassa, H. Suzuki, J. Fukuda, Engineering of Capillary-Like Structures in Tissue Constructs by Electrochemical Detachment of Cells, Biomaterials, 31, pp. 2209-15 (2010) 　興味のある分野 　再生医療、培養工学、電気化学 　趣味・特技・こだわりなど 　食べること BACK